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2025.07.21 610gym

西田凌佑が現役続行「あの試合でやめるのは後悔が残る」階級上げて再び王者目指す

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プロボクシング前IBF世界バンタム級王者西田凌佑(28=六島)が19日、大阪市内の所属ジムで会見し、スーパーバンタム級に階級を上げて現役を続行すると発表した。

【写真】現役続行を発表した西田凌佑

 6月8日に行われたWBC世界同級王者の中谷潤人(27=M・T)との王座統一戦で、右肩関節脱臼より6回終了後に棄権してTKO負け。一夜明けの会見では、現役続行について「ちょっと考えたい」としていたが、この日「階級を上げて現役続行する方向です。理由は、あの試合(中谷戦)が終わってからずっと悔しくて。負けたらやめると決めていたけど、あの試合でやめるのは後悔が残るなと思ったのと、ファンの皆さんからやめないで欲しいとか、次を見たいという声をたくさんいただいて、やりがいを感じた」と思いを語った。

 現役を続けるにあたっては、中谷戦で負った右肩関節脱臼と右三角筋損傷の状態が懸念となったというが、手術が必要ないという診断となり、ゴーサインが出た。

 試合後2カ月は安静が必要とされており、現在は肩の状態を気にしながらランニングをしている程度。今後8月からジムでの本格トレーニングを再開し、今冬~来春に次戦を行う予定となっている。

 スーパーバンタム級での戦いには「井上尚弥選手筆頭に、本当に強い選手ばかり。決められた試合をクリアして、まず世界チャンピオンになり、対戦できる可能性があるんだったら(井上とも)やりたい気持ちはある」と話した。

 中谷戦の後には、所属ジム宛てに「死のうと思ったけど、あの試合を見てまた頑張ろうと思った」というメールが届いたといい「自分は自分が世界一になりたいからやっているだけだけど、そういった声をいただけたのが心に残っている」と話した西田。減量苦が軽減される階級で、再び人々の心を動かす戦いを見せる。【永田淳】

 ◆西田凌佑(にしだ・りょうすけ)1996年(平8)8月7日、奈良県香芝市生まれ。中学時代は陸上部で長距離専門。王寺工からボクシングを始め、国体で優勝。近大卒業後は大手パンメーカーに就職も六島ジム武市トレーナーの熱烈勧誘もあり、同ジムに入門。19年10月、タイ・バンコクでプロデビュー。21年4月、元世界王者・比嘉大吾とのWBOアジアパシフィック・バンタム級タイトル戦で金星。同タイトルを3回防衛。昨年5月にIBF世界同級王座を獲得していた。身長170センチの左ボクサー。23年3月に全日本女子選手権バンタム級3連覇の元ボクサーで大学の同級生、沙捺(さな)夫人と結婚。24年3月27日に長女が誕生。

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