【ボクシング】公務員から転向の井上彪、プロ5戦目で王座初挑戦「ベルトも世界ランクも手に」
ボクシングのWBOアジアパシフィック・ライトフライ級14位・井上彪(たける、25=六島)が、プロ5戦目で初のタイトルマッチに挑む。同級王者ジェイソン・バイソン(25=フィリピン)への挑戦が28日、大阪市内の所属ジムで発表された。4月21日に大阪市の住吉区民センターで、10回戦を戦う。
バイソンは昨年2月に現WBA世界フライ級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)と対戦し、判定負けも善戦。同年12月には元WBO世界ミニマム級王者の山中竜也(真正)を2回TKOで倒した。10勝(5KO)2敗1分けで、IBF世界同級3位にランクされる。井上は「5戦目と早い段階でチャンスをもらえたことにめちゃめちゃ感謝している。世界ランクを持っている選手なので勝てばベルトも世界ランクも手に入る。世界挑戦に近づくと思っているので絶対に勝ちたい」と気合を入れた。
井上は宮崎・日章学園高時代に2冠を獲得し、近大に進んだアマエリートだが、卒業後の進路は「親を安心させたい」と公務員の道を選び、大阪府警に入った。しかし、世界王者への夢をあきらめられず、厳しい世界に飛び込んだ。ここまで4戦4勝(2KO)と無敗でベルトに挑む。
「駆け引きの技術では劣っていないと思うが、油断した1発が致命傷になる。ぜいたくを言えばKOしたいが、転ぶのが一番ダメなんで。最後まで集中してポイントをとっていきたい」
同ジムの近大の先輩、IBF世界バンタム級1位の西田凌佑(27)が5月4日に無敗のまま9戦目で世界初挑戦する。井上がそのいい流れに乗っかる。【実藤健一】
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