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2023.02.15 610gym

日本王者3度の中川健太 古谷昭男を振り切りWBOアジアパシフィックS・フライ級王座獲得

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WBOアジアパシフィックS・フライ級王座決定戦が14日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のメインで行われ、前日本王者の中川健太(三迫)が古谷昭男(六島)に3-0判定勝ちで新チャンピオンに輝いた。
中川は日本王座を3度獲得、4度目のタイトル獲得となった。スコアは115-113、116-112、117-111。

中川は何度も左を決めたが、古谷はタフだった
 37歳のサウスポー中川と25歳の古谷による王座決定戦。中川が左ストレートを上下に打ち分け、右フックも返してプレッシャーをかけていくのに対し、古谷はタイミングのいい右ストレートを伸ばしていきなり中川の頭を跳ね上げた。
初回から緊張感あふれる攻防となった。2回、古谷は偶然のバッティングで眉間を、3回には右目上をカットした。

 互いに距離を探り合い、中川は脚で古谷のパンチを外しながら左強打を狙い、古谷はプレスをかけながら右を狙い続けた。中川が左を打ち分けていくが、古谷の右がヒットするシーンもあり気が抜けない。

 6回、古谷が右を決めると、中川は左を内、外から打ち込み、左ボディも決めて古谷を引き離しにかかる。中川はよく動きながらジャブをうまく使い、左と右フックを断続的に当てて試合を組み立てた。
古谷は9回、勝負をかけるが、中川が右フックからチャンスをつかんで猛攻。古谷はゴングに救われた。

 試合の流れは中川に傾いたかに見えたが、10回に古谷が意地の右を決めて猛反撃に出た。古谷は下がる中川に襲いかかり何度も右を決めたものの、スタミナが切れて今度は中川が反撃。壮絶な展開になってきた。

11回は中川が立て直して左ボディを決めて優勢ながら、タフな古谷も気合いのパンチを打ち込んで勝利に望みをつなぐ。最終回も中川がパンチを打ち続け、古谷も粘って打ち返す展開。中川がポイントをはっきり取って逃げ切った。

 日本王座を3度獲得している中川は23勝12KO4敗1分。中川は10回のピンチを振り返り「後半は打ち疲れた。自分の中では効いているという感覚はなく、見栄えが悪かった。
そのあと打ち返せたし。1ラウンドしょっぱなの右だけ効きました」とコメント。「右フックが当たっていて、左を返す練習をしていたけど出なかった。
アップから脚がフワフワしていた」と納得はしていないながらも、「世界はまだまだ。ただ、あきらめるつもりはない」と言葉に力を込めた。

 ガッツを見せた古谷は昨年2月、橋詰将義(角海老宝石)との東洋太平洋&WBOアジアパシフィック王座決定戦に続いてタイトル獲得に失敗。10勝3KO6敗。

ボクシングビートです

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