鮮やか逆転で初めてKO勝ちした光富元がMVP ボクシング新人王西軍代表決定戦

プロボクシングの2025年度新人王西軍代表決定戦が9日、エディオンアリーナ大阪第2競技場であり、全12階級で12月20日に実施される全日本新人王決定戦(東京・後楽園ホール)に出場する西軍代表が決まった。
【写真】手島和樹と対戦した光富元
バンタム級の光富元(つかさ、23=六島)が手島和樹(28=ミサイル工藤)に2回2分43秒、KO勝ちしMVPに輝いた。一発一発をしっかり打つ手島に左ボディーを数発浴びて初回はやや劣勢。ワンツーなどで対抗した。2回序盤に今度は右ストレートを効かされ、いよいよピンチと思われた。場内が沸く中で逆に右ストレートをクリーンヒット。相手はキャンバスに両膝をつき、10カウントを聞いた。鮮やかな逆転KOだった。
光富はこの試合まで4戦全勝ながら、KO勝利は今回が初めて。しかも5戦全勝5KOの強打者に追い込まれた状況から逆転勝ち。「KOよりも勝てたことがうれしい。相手の左ボディーはけっこう効いた。(2回に)倒した時は“立つな”と思いました」と笑顔を見せた。
六島ジムの枝川孝会長は「光富には負けられない理由があったんや」と解説する。日大の後輩で、光富の縁もあり六島ジムへ入門した中里陽向が12月14日に所属ジム興行(住吉区民センター)の6回戦でデビューする。相手が東洋ランカーのフィリピン選手のため中里が勝てば、いきなり「ランカー」という肩書きを得られる。光富としては12月の全日本新人王を勝って、是が非でも日本ランク入りを果たしたいところだ。枝川会長は「次の全日本を勝てば、光富は先輩として面目が立つ」と選手たちが切磋琢磨(せっさたくま)する状況を喜ぶ。光富の負けられない戦いは続く。
各階級の西軍代表は次の通り
ミニマム級 辻 永久(KWORLD3)
ライトフライ級 長島 明澄(石田)
フライ級 橋本 陸(グリーンツダ)
スーパーフライ級 松尾タンク拓海(真正)※敢闘賞受賞
バンタム級 光富 元(六島)※MVP受賞
スーパーバンタム級 市原 涼(黒潮)※技能賞受賞
フェザー級 豊永 太我(ウォズ)
スーパーフェザー級 ラーメン高橋(KWORLD3)
ライト級 守屋龍之介(KWORLD3)
スーパーライト級 島田 ネン(とよはし)
ウエルター級 福本 永遠(真正)
ミドル級 テイラー海(本田フィットネス)
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