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2023.12.19 610gym

日本Sフライ級の古谷昭男が5回TKOで王座挑戦権奪取!「タイトル戦三度目の正直」一時は引退し幸せ満喫も「心残りがあった」

ボクシング・日本スーパーフライ級最強挑戦者決定戦」(17日、住吉区民センター)

 メインイベントは日本スーパーフライ級1位・古谷昭男(六島)が5回2分50秒TKOで同級2位・今川未来(JB)に完勝し来春、同級王者・高山涼深(ワタナベ)への挑戦を決めた。戦績は古谷が11勝(4KO)6敗、今川が13勝(5KO)6敗1分け。

 「引退すると1度はジムに言ったけれど、会長を始め、トレーナーの方々に言われて続けた。やって良かった。タイトル戦は3度目になる。三度目の正直と思い、ベルトを持って帰る」と、リング上では声援に応えた。

 サウスポーを相手に序盤から右のストレートをクリーンヒットさせ、ペースをつかむ。5回は狙っていた。「練習でやってきた通り。フェイントとかが徐々に効いていた」と相手が出てきた一瞬の隙に右を合わせた。パンチは顔面を打ち抜き、相手は崩れ落ちた。ダウンから立ち上がった相手に連打を冷静にまとめ、レフェリーが試合を止めた。

 「(KOは)めちゃくちゃ自信になる。中川選手、橋詰選手とやってきている。正直、僕のやってきた選手の方が強いと思っていた」と、強者を相手に互角に渡り合ってきた経験値で上回った。

 昨年2月、東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王座決定戦で橋詰将義(角海老宝石)に判定負け。今年2月の前戦、WBOアジアパシフィック同級王座決定戦で中川健太(三迫)に判定負け。2度のタイトル戦でベルトに届かず、「終わりと思った。全力を出し切った」と、一時は引退を決めた。

 だが、武市トレーナーから「いいからジムに来い」と、全力で説得を受けた。ランキングも上がり、「チャンスだしやってやる」と徐々に気持ちは高まり6月に引退を撤回。「チャンピオンになることで報われる。そこを目指してきた」と闘志は再点火した。

 中3から六島ジムに通い、25歳ながら六島歴10年のジム最古参。4回戦の頃から何度も負けてははい上がったたたき上げだ。「六島の練習は一番きつい。辞めた後は幸せな時間だった。引退を撤回して、その幸せな時間がなくなり、俺は正直、何をやっているのかと思った。でも心残りがあったから戻った」と今は後悔はない。

 王者・高山は7戦7勝(6KO)と破壊力を誇る強敵だ。「一発もらって終わるかもしれない。ディフェンスがまずは大事」と古谷。名参謀の武市トレーナーとともに戦略を練り上げる。

デイリースポーツです

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