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2024.06.20 610gym

日本王者クラスも試合前日までバイト、プロボクシングの過酷な世界…待遇改善目指すジムが始めた支援策は

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プロボクシングは過酷な世界だ。厳しい練習に減量もあり、金銭的に報われる選手はほんの一握り。そんな待遇を少しでも改善しようと、六島ジム(大阪市住吉区)が生活費を支援する独自の制度を導入した。

 日本ランカーは月額11万円、日本王者などタイトルホルダーは同16万5000円、世界王者になれば同33万円とランクに応じて支給する。ジムを後援する企業の協賛金が原資で、同ジムのプロボクサー15人のうち6人が支援を受けている。

 制度を提案したのはジムの税務顧問を務める「みのり税理士法人」(大阪市中央区)の辻正夫所長(74)だ。日本王者クラスの選手がアルバイトを掛け持ちし、減量に苦しみながら試合前日まで働く姿に驚いたという。「夢を追う若者たちを支えたい」とスポンサー集めにも奔走し、5月末時点で9社から年間約2000万円を調達した。

 同ジムから久々に誕生した世界王者の西田凌佑(27)も父親が営む鉄工所で働きながら、5月にベルトを奪取。「(ボクシングに)集中できる環境は本当にありがたい。やる気も増す」と感謝する。

 新たな試みの背景には、関西ボクシング界の地盤沈下への懸念もある。過去には辰吉丈一郎さんや長谷川穂積さんらを輩出したが、現在、関西のジム所属の世界王者は西田と寺地拳四朗(BMB)のみ。寺地は練習拠点は東京だ。

 六島ジムの枝川孝会長(60)は以前、小学生から育てた選手が進学などを機に、環境面で優れる東京に引き抜かれた経験があるという。「待遇改善で関東への流れを食い止めたい」。先駆的な取り組みが、関西復権の足がかりになることを願う。(滝口憲洋)

読売新聞です。

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