国本陸がミドル級3冠達成 最終回ダウンも2-1判定勝ち「普通に倒して勝ちたかった」

ミドル級の2冠を懸けた王座戦が行われ、WBOアジアパシフィック同級王者で東洋太平洋同級1位の国本陸(28)=六島=が2-1の判定(97-92、98-91、94-95)で、東洋太平洋同級2位のイエ・ヌリ(23)=ウズベキスタン=を下した。日本王者でもある国本は、この勝利でミドル級の同時3冠保持を達成した。戦績は国本が16戦15勝(8KO)1敗、イエが10戦8勝(5KO)1敗1分け。
無敗の相手に苦戦しながらも国本がミドル級3冠を達成した。「想定していたより相手がうまくて、頭の移動などやりにくかった」と認めるように自慢の強打は火を噴かず連続KO勝利は「5」でストップ。逆に最終10回には左ジャブの相打ちで尻もちをつくダウンを喫した。「やってもうたという感じでしたね。焦りはなかったですけど、普通に倒して勝ちたかった」と反省した。
陣営は世界挑戦に向けて「3カ年計画」を打ち立て、今夏には初の米国合宿も決行。成果よりも課題の残る結果となったが、六島ジムの枝川孝会長は「3カ年計画が5年になるかもしれないけど、世界にはいろいろなタイプの選手がいることが経験できて良かった」と収穫を強調。この日に開催した全5試合をミドル級に限定した試みにも「最後までお客さんも盛り上がって、楽しんでもらえたのでは。日本人でもミドル級で世界を取れると思ってもらえるようになればいい。継続していくことが大事」と手応えを語った。
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