西田凌佑 新愛称で「ビッグバン」中谷潤人を飲み込む 本人は苦笑い「1試合限定で」

プロボクシングのIBF世界バンタム級王者・西田凌佑(28=六島)が29日、大阪市内の所属ジムで会見。WBC同級王者・中谷潤人(27=M.T)との2団体王座統一戦(6月8日、有明コロシアム)に向け、意気込みを語った。
「(中谷は)どの距離でも戦えるし、すべてのパンチが強い。弱点?なくはない。判定でもKOでもいい。今回は勝ちに徹したい」
注目のビッグマッチを戦う相手は、プロ30戦を戦い、30勝無敗、23KOを誇るハードパンチャー。10戦無敗とはいえ、わずか2KOの西田は「内容」で差をつけられ、「中谷優位」の下馬評は動かない。ただ、陣営はそれを百も承知で、決戦に臨む。
「みなさんが中谷有利と言ってもらった方がやりやすい。正直、こうやったら勝てる、というのはない。ただ、小さな穴はあるので、そこを突いていくしかない」
武市晃輔トレーナーは攻略法の一端を明かす。超攻撃的な中谷に対し、西田は巧さとディフェンスで対抗する「盾矛対決」。相手が宇宙誕生時の爆発をなぞらえた「ビッグバン」の異名を取ることに対し、枝川孝会長が西田の新ニックネームを提案した。
「西田はブラックホールや。試合してるうちに、相手が西田の世界に吸い込まれていくような…。ブラックホールは光も通さない。中谷のパンチも通さない。それから、西田は謎や。全然強そうじゃないのに、試合になったらやりよる」
一見、頭に疑問符が浮かんだ報道陣も、命名の「謎」が解かれ、納得顔でうなずく。感想を聞かれた王者は少し微妙な顔を浮かべた後で、「1試合限定で…」と笑いを誘った。
今後は米国と英国から招へいした世界ランカー2人とスパーリング。「ブラックホール」西田の神髄はリング上で見せる。
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