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「下町ロケット」の魅力に重なった坂本真宏の情熱

2019.01.29 610gym

「下町ロケット」の魅力に重なった坂本真宏の情熱

1/29(火) 10:00配信

日刊スポーツ

「下町ロケット」の魅力に重なった坂本真宏の情熱

8回、坂本はムザラネ(右)から顔面にパンチを受ける(撮影・加藤哉)

池井戸潤原作のテレビドラマが好きだ。特にTBS製作のやつで、毎回気持ちよく泣かせてもらう。正月の特別版で「下町ロケット ヤタガラス編」が終わってしまったので、再放送を探していると、まだ見ていなかった「陸王」を一挙放送していたから、全部録画して一気見した。

【写真】TBS系「下町ロケット」完成披露試写会に登壇した阿部寛ら

「本当の負けってのは、挑戦することをやめた時だ。挑戦しなけりゃ負けもなければ、勝ちもない」。

役所広司演じる主人公の足袋店店主が、資金難を押してランニングシューズの開発続行を決断した時、社員の前で語ったセリフ。「ええ言葉やなあ」と、グスグスしながら見ていて、あるボクサーを思い出した。昨年の大みそか、マカオでIBF世界フライ級王座に挑み、判定負けした坂本真宏だ。

完敗、いや惨敗といえた。10回終了時、ドクターストップによるTKO負け。王者ムザラネに。必死のガードの隙間をぬう左ジャブを浴び、逆に坂本の左ジャブはことごとくガードに跳ね返された。坂本は「ガードの上からでも、効きました。今までジャブで、ここまで目が腫れたことはなかったです」と言った。どす黒く腫れ上がった右目の奥に、光るものがあった。

坂本は大阪市大工学部の大学院生で、日本ボクシング界初の国公立大現役大学院生による世界挑戦という話題があった。坂本は1度決まったロボット工学系企業の内定を蹴って、勝負に出た。所属する六島ジムの枝川会長は王者からのオファーを受け「坂本にチャンスをやりたい」と決断。南アフリカ在住の王者陣営の旅費、ファイトマネー、IBFへの負担金など総額数千万円は必要だが、テレビ中継がつかず、マカオ開催のためチケット収入も見込めない。会長は資金集めに奔走、大阪市大OBが役員などを勤める企業を中心に14社のスポンサーを集め、足りない分は持ち出し覚悟で実現にこぎつけた。

マカオの宿泊先は、カジノの街らしい高級ホテルとはほど遠い、下町にある安宿だった。現地での公開練習、予備検診などのイベント後取材は、坂本の背後にスポンサー14社のネームを入れた紙を、会長と武市トレーナーが両サイドを手でつかんで広げ、メディアに露出するよう努力した。陣営のジャージーも前部に14社のロゴがあった。いずれも、武市トレーナーが手作業で貼り付けた。まさに「手作りの世界戦」だった。

世界王者と世界14位。力の差は明白だったかもしれない。ジャッジ3人の10回までの採点は100-90、99-91、92-92。私が参考でつけていた採点も100-90。フルマークで王者がとっていた。坂本は試合後の第一声で、謝罪した。「まず、応援していただいたたくさんの方々に申し訳ないです」。枝川会長も持ち前のエネルギッシュさがさすがに影をひそめ「真剣勝負やしね。仕方ない」と赤い目で話した。

試合2日前の予備検診後、坂本と「下町ロケット」の話をした。「僕も見てますわ。おもろいですよね」-。池井戸潤原作のドラマの魅力は、何より「情熱」にある。世界王座奪取には失敗した。でも、世界王座に向けて疾走した坂本、枝川会長らの情熱には、グッと来た。【加藤裕一】

日刊スポーツ記事です

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